「5.10日経春秋」

「政治というものの力を縮小していって

完全な遊戯にまで追い込んでしまえばいい」

と民族学者の梅棹忠雄

 

司馬遼太郎が応じる

「賛成ですね やってる本人は血相変えているけれども

人畜無害の遊戯にすぎないという形

それが理想の政治ですな」

 

碩学の2人笑いながらの対談は 40年程前のことである

 

梅棹は「まだ完全な遊戯になりきらずに

なまじ力を残しているからこそ われわれが迷惑する」

とまで言い放った

 

ブラックユーモアの類だと思っていたのだが

今日の政治に照らせば むしろ慧眼と

讃えた方がよさそうだ

 

日経春秋のこの記事を読んだら

横目で見ながら素知らぬ顔で

世界市場で仕事に励んでいる大企業に 大人の目を感じ

そして変わりつつある 日経の目を感じた

 

また王朝時代や江戸時代の 政治に遊戯を感じ

碩学の言葉の力にも感じ入った